外国為替相場のテーマは何か
2005年の秋に日本とドイツで行なわれた総選挙の後の為替市場の反応は,相場を見る上で大切なことを示しています.日本では小泉政権が 「自民+公明で過半数を維持し、小泉首相が続投する」というシナリオを覆して圧勝しました.
ウィークリーマンション市場関係者は基本的に小泉政権の安定を日本経済と円のプラス材料と解釈しています。特に海外では
人材紹介です.そして「自民の単独過半数による小泉続投」は円の急上昇につながると言われながら,それはごく一時的に終わり,その後円安ドル高が進みました.一方ドイツでも,与野党ともに過半数割れという,選挙終盤まで可能性が非常に低いと言われた
合宿免許の結果が出ました.しかしこちらはこの「最悪の」結果に素直に相場が反応し,ユーロはその後下落基調になりました.対照的な反応ですが,共通点があります.それはドルが強いということです.市場の目はドルの金利がこの先どこまで上がるかにまず向けられています.その場合,日本とドイツの選挙という大イベントも脇役です.為替が2通貨の相対関係である以上,本来の
SSLのテーマでないことにあまり目を奪われるのは,誤った判断を招いてしまいます.連日報じられている通り、ハリケーンの被害は予想をはるかに上回って拡大し、ハバード米国国家経済会議(NEC)委員長は「100万人の労働者が職場を離れており、米経済成長は最大0.5ポイント押し下げられる」、またスノー財務長官も長期的には重大な影響はないとしながら「少なくとも1四半期は経済が減速」との見方を明らかにしました。米国の株式市場は下落、また債券市場では短期金利の見通しに敏感な2年債の価格が上昇(金利は低下)し、当面の景気に対する弱気を反映しています。これは当然ドル売り要因ですが、ユーロが対ドルで大きく上昇したのに比べ、円の上昇は限定的です。ハリケーンも大きく影響した原油価格の上昇により、輸入原油への依存度の高い日本経済は相対的に不利になるとの「印象」(昔と違ってそれほどではない、という調査結果や研究がたくさんあるのはご存知の通りです)はその一因でしょう。また31日に発表された6月の鉱工業生産指数が、前月比1.1%低下と期待を裏切ったこと、そして今週末の11日に迫った総選挙への不透明感も、円にはあまり手を出したくないという姿勢につながったようです。日本にとって、原油価格からも目は離せませんが、やはり今週は選挙です。どう転ぶか結果を見てのお楽しみ、とは言え心の準備をしておきましょう。つまり、今のところ予想の中で多数を占めるのは「自民+公明で過半数を維持し、小泉首相が続投する」というシナリオだということが、結果が出た時の出発点になります。市場関係者は基本的に小泉続投は日本経済と円にとってプラス材料と解釈しています。特に海外ではその見方がさらに強くなっています。金融機関の体質強化に見られる成果や、ようやく回復の兆しが見えてきた景気サイクルが継続するとの期待がその理由です。しかし自公による過半数による続投だけでは、そこまで織り込んでいる相場をさらに円高に動かすことはできません。円を押し上げるには「自民の単独過半数による小泉続投」までの結果が必要でしょう。誰もが注目する大きなイベントであるほど、予想から乖離した結果でないと、いざ判明した時に市場を動かす材料にはなりません。その他には、自公で過半数に満たず小泉首相は公約通り退陣するが何らかの連合によって自民党が政権に止まるシナリオ、もう一つは民主党政権誕生というシナリオがあります。これらはいずれも、少なくとも短期的には円売りにつながるでしょう。自分の国の選挙と、過去に例のないようなハリケーンに注目が低くなっていますが、ドイツでも日本の1週間後に総選挙が行なわれます。当初は与党のSPD(社会民主党)が敗北、代わってCDU/CSU(キリスト教民主・社会同盟)が政権を獲得してCDUのメルケル党首がドイツ史上初の女性首相となる、という予想が優勢でした。メルケル党首が掲げる労使関係の改革と財政健全化は、勝利の見通しに伴いドイツ株式市場を押し上げる材料になりました。しかしここにきて世論調査による支持率は接戦になってきました。大陸の西ヨーロッパ諸国では連立政権があたりまえですが、市場でユーロにとって最悪のシナリオと見られているCDUとSPDの「大連立」も否定できない情勢になっています。この連立ではCDUの財政改革路線は大きく後退します。とは言え、この選挙に関する市場のコンセンサスは今のところSPD政権の退陣です。したがって予想通りの新政権誕生では、このところのユーロ上昇、それもユーロ自身のプラス材料ではなくハリケーンの悪影響というアメリカのマイナス材料による上昇を、さらに後押しする結果にはなりにくいでしょう。逆に大連立という結果が出た場合のユーロへの悪影響は、市場への織り込み度合いが小さいこともあって、かなり正直なものになると予想されます。このため、先週のユーロ上昇は長い目で見ると決して確信できる動きではないと考えています。ただし、同じように選挙を控え、コンセンサスの予想が基本的にプラスである円とユーロの両通貨が、このところのドルの悪材料に対してはっきり異なる動きをしています。これはやはり「ドルがだめならとりあえずユーロ」という、ドルの代替通貨としてのユーロの成長を反映しているのでしょう。