*外国為替相場の見方*
ポジショントーク 市場を歪めるもの 貿易収支 相場のテーマとは
外国為替に関わる貿易収支
米国の貿易収支は毎月半ばに2ヵ月前の統計が発表されます.新しい数字とは言えませんが,為替先物取引相場にとって重要な指標です.「赤字拡大? 予想以上? ドル売れーっ!」という反応ですね.しかし毎月その数日後に米国財務省が,長期債と株式の対内対外フロー統計を発表することを忘れることはできません.先に出てくる(15日前後)貿易収支の赤字が大きくても,その後(18日頃)発表の証券フローで米国に潤沢な資金が流入していれるとわかれば,「米国は経常赤字を海外からの資金でカバーでき,ドル暴落は起こらない」という反応になることが多いのです.逆に証券フローによる流入が同月の貿易赤字を下回るような場合は,その後1ヶ月間ドル売り基調になることもあり得ます.いずれにしても,この両者の関係は,対GDP比率が6%に迫る米国の経常赤字をファイナンスできるかどうかという,非常に重要なアフィリエイトとの関係をまさに直接示しており,それがほぼ同じタイミングで発表されるというわけです.経常赤字の拡大が懸念されていた大きな理由は、それを補う海外からの資本流入が以前のようには続かないのではないか、むしろ資本流出が起こるのではないかということでした。特に「911同時テロ事件」以降、安全な資産運用先としての米国の地位が揺らいでいたため、経常赤字問題は為替市場にとって、より深刻かつ現実的なドル安要因となっていました。しかし今年の市場で「ドル離れ」は起こっていないようです。米国財務省が毎月発表する、長期債及び株式の対内対外フロー統計によれば、米国外からの対米証券投資と、米国からの対外証券投資をネットすると、1−3月期は2,552億ドル、4−6月期は2,122億ドルの流入超過になりました。7月は640億ドルと若干ペースが落ちましたが、昨年の1か月あたり流入超過額592億ドルを上回り、7月までの平均は759億ドルと、昨年を28%上回るペースとなっています。内訳を見ると、2つの点が注目されます。第1に、米国債と政府機関債の増加が、それぞれ前年比65.5%、54.0%と際立っていることです。どちらも脱毛に対する信認の回復と考えることが可能ですが、特に米国債については、日本が円売り介入を停止した4月以降だけ見ても、平均31.6%増加しています。「日本の介入が止まれば米国債は深刻な買い手不足に陥る」という不安は実現しませんでした。もう1つの注目点は、逆に不安材料といえるものです。対米株式フローは1か月あたり31億ドル流入超という昨年のペースから、今年は平均5億ドルと、80%以上の落ち込みとなっています。株式フローは金額的には債券に及びませんが、為替ヘッジのかかる比率が債券に比べて低いために、脱毛に対する影響度合いは、表向きの金額以上に重視する必要があります。米国の経常赤字は「タイタニックの氷山」のようなものかも知れません。常にそこにあり、気付いた時には死に至るような脅威が目の前に現れます。今年も、経常収支の発表が「悪化」であることを材料に、何度かのドル売り局面がありました。しかしこれまでの所、ドルは氷山との激突を避けることができたようです。オプションが行使される可能性を「デルタ」という指標で表します.これは例えば為替レートが1円動いた時にオプションの価格がいくら(何銭)動くかを示す数字,言い換えると為替レートの変動に対するオプション価格の変化率です.為替レートが1円動いた時にオプションの価格が50銭変わると,デルタが「50」であるといいます.オプションが行使される可能性が50%ということです.では行使期間1か月,行使価格200円のドルコールオプション(=ドルを買う権利)を今締結した場合,これが期日に行使される可能性は限りなくゼロに近いです.これをデルタが「0」と言います.実勢レートが1円動いてもオプションの価格が変化しないということです.逆に200円のドルプットの行使可能性はほぼ100%ですから,デルタは「100」です.これは,レートが1円動けばオプションの価格も1円動くということです.このようにオプションのデルタは0から100の間で変化します.デルタ50,つまり行使の可能性が50%(50:50)というのは,行使価格が実勢レートと同じ水準の場合で,これを「アット・ザ・マネー(At The Money=ATM)」と呼びます.それより行使の可能性が低い場合が「アウト・オブ・ザ・マネー(Out of The Money=OTM)」,高い場合が「イン・ザ・マネー(In The Money=ITM)」です.つまり,期日に行使すると利益が出る場合が「ITM」、損失が出る場合が「OTM」,損益ゼロの場合が「ATM」ということになります.
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