*外国為替相場の見方*
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外国為替市場を歪めるもの
為替レートは本来,輸出入や式・債券投資、先物取引などの資本取引による需給,そして景気や金利などのファンダメンタルズを反映して動くものです.しかしいろいろな要素によって,相場はそうしたことと無関係に動く,または逆にヘッドハンティングが動かなくなることがあります.執拗な介入もその一つです.年初の5日(火)から106円前半の小動きでしたが、これはドルに対する弱気な見方が続く一方で、当局のドル買いオーダーを警戒して動きづらくなっていたため、特に不思議ではありません。でした。円以外の通貨は対ドルで買われ、その結果ユーロ/円やポンド/円は上昇しました。様子がおかしくなったのは7日(水)の海外市場です。ドルは欧州通貨やカナダドル、オーストラリアドル等(以下、「他通貨」と総称します)に対して一斉に買い戻されましたが、ドル/円だけは動きがありませんでした。(その結果他通貨の対円レートは大きく下落しました。)昨年9月以来の円高は基本的にはドル安の裏返しの現象であるため、ドルが買い戻される局面では円も他通貨と同じように動いていいはずです。特別な円買い要因が出たわけではありません。輸出企業のドル売り水準が下がって来ているとはいえ、ドル買い相場の影響が相殺されてしまうほどではないでしょう。この動きの背景として、翌朝次の3つのケースを考えました。@ ドル/円は売買が拮抗した結果動かなかった。ドル円でも同じようにドルを買い戻す動きがあったが、それに相当するドル売りがあり、売りと買いが四つに組んで市場が止まってしまった。A 円は対他通貨で主に取引されていた。他通貨がドルに対して売られるのを見て、昨年末から対円で他通貨を買っていた人たちが利益確定の売りに回り、他通貨対円(以下「円クロス」と呼びます)の取引が活発だった。B 円を取引する人はほとんどいなかった。ドル/円で当局の介入入に売り向かう人も、便乗してドル買いをする人もなかった。そればかりか円クロスの取引も実際にはあまり多くはなく、ドル対他通貨のレート変動の結果として円クロスのレート水準が変わった。いくつかの銀行のディーラーにこの質問をぶつけると、Aについては概ね肯定的でした。@とBは全く反対の見方ですが、どちらもあまり賛同は得られませんでした。そこで、その日の東京時間も他通貨売り円買いが市場を主導するならば、動きのなかったドル/円にも次第に再び円買い圧力が加わり、介入との綱引きになる、という展開を予想しました。実際に南アフリカランドなど他通貨の売りは続き、ユーロは対円で133円台まで1円以上の下落、対ドルでも1.25ドル台となりました。しかしドル/円は106円10銭前後でほとんど止まっていました。夜になって相場は反転し、ドルがほとんどの通貨に対して売られ、ユーロは1.27ドル台後半まで上昇しました。他通貨対円(以下「円クロス」と呼びます)のレートも反発しました。ユーロ/円は朝からの下落を取り戻したばかりか、さらにほぼ同じだけ上昇。いわゆる倍返しでニューヨーク市場を終えました。これは、同日開かれた欧州中銀理事会後のトリシエ総裁の発言が原因だと言われます。総裁がユーロ高の行き過ぎを牽制しなかったため、ユーロ買いドル売りが強まり、その結果ドルが他の通貨に対しても売られたというものです。ただしドル/円はその間、というより東京の朝からの24時間でもわずか10銭程度の値幅しかありませんでした。円クロスのレートが上がっても下がってもドル/円が全く動かないとなると、前日も含めてそもそも円に関する取引はあまりなかったと考えるべきかも知れません。つまり、上のAも相場を動かした主な要因ではなく、実際にはBに近かったのでしょう。他通貨の動きも対ドルが中心で、その結果円クロスのレートが上下したのだと思います。その意味では,日銀による量的金融緩和も同じような効果がありました.2005年夏から日本の株式市場は力強く上昇しました.過去のパターンでは,景気回復が見えて来た段階で株式市場が上昇する時には,ほとんど円高局面になりました.しかし今回は株価が14000円を超えても市場は米国の金融引き締めを背景とした日米金利差のみに注目し,過去のパターンが崩れたのです.
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